先輩×後輩
「…できたらね」

「…さくら?わかってるの?」

「わかってるよ!早く仲直りしろって言いたいんでしょっ!?!?」

「そんなふうに言ってるんじゃないわよ」

「そうじゃない!お母さんはいいよね!大好きな人と結婚できて!             そんな幸せな人に言われたくない!!」

「さくらっ!?」

あたしは家を飛び出した。

わかってるよ…

あたしだって、わかってる。

あたしがこんなことしたって、何の解決にもならないってことぐらい…

わかってるよ。

けど…無理なの!

俊くんと別れるなんて…できないの!

俊くんとの恋は…本当の恋にしたいの…!!


あたしは涙を流しながら健太の家に向かった。

健太の家はすぐ近くだったから…

ピンポーン

「は~い」

中から、健太のおばちゃんが出てきた。

「あらあら、さくらちゃん♪さぁさぁ上がって♪」

おばちゃんはあたしの涙については一言も触れず、家に上がらせてくれた。

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