先輩×後輩
「だ、だめだってば…」
「ちょっと!さくら!」
うるさいなあ…
そう思いながら、重たい瞼をゆっくりと開けた。
「もう!講義始まるよ」
「…へ?」
目の前にいるのは、俊くんじゃなく…
「…優子?」
「何寝ぼけてんのよ!」
…あれ?
俊くんは?
何故か目の前にいるのは、親友の優子だけ…
「もー!目、覚めた?」
「…夢?」
「しっかりしてよ〜」
目をゴシゴシこすってみて、ようやく意識がはっきりしてくる。
私の前には俊くんはいなくて、かわりにいたのはやっぱり優子だけ。
どうやら私は、夢を見ていたみたい。