先輩×後輩
パパと俊の話が終わって、俊があたしの部屋に来た。


「萌華」


「何?」


俊の声はいつもより冷めた、低い声だった。



「俺はお前のこと、嫌いじゃないよ」



何なの急に…


涙が止めなく零れ落ちる。



「好きだよ」


それは、どういう…?



「でも、恋愛対象の好きじゃない」




…ほら、やっぱり…



「だからお前とは、結婚できない」



あたしは何も答えられなかった。


というより、答えたくなかった。

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