先輩×後輩


「ちゃんとしてないと、すぐ誰かにとられちゃうよ?」

「なっ、もしかしてそういう子いるの!?」

「そんなの学校行けばいっぱいいるって」



うそ…


俊くんってそんなにモテるの!?



「まあ、今のとこ俊はさくらちゃんだけみたいだけど」



今のとこって…


さっきから本当に失礼だよね!


彼女できたからって、調子のってるんじゃないの!?



「光輝くんだって人のこと言えないでしょ」

「俺と彼女はラブラブだから」



そんな余裕打ってると、いつか痛い目みるんだから!


キーッて顔で光輝くんを見ていると、後ろから手が伸びてきた。


その手は、少し強引にあたしの肩にまわる。



「半径2メートル以内立ち入り禁止」



あたしの大好きな声がして、あたしはゆっくりと振り返った。

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