先輩×後輩
あたしの話なんてどうでもいいみたいに、俊くんはスタスタとお店に入っていく。
1人取り残されたあたしは、ちょっと不機嫌になりながら俊くんについていった。
初めて俊くんに会ったときから、俊くんはこんな感じ。
最初はあたしが一方的に話をするだけで、たまに相づちをうってくれたり、聞かれたことに答えてくれるだけ。
…まあ、今でもそこまで変わらないんだけど。
「何か買うの?」
「んー…ちょっと」
俊くんが入っていったお店は、駅前の大きなCDショップ。
俊くんは、ほとんど洋楽しか聴かないの。
部屋にあるCDも、洋楽ばっかり。
あたしは、あんまり洋楽は聴かないんだけどね。
「これ、俊くんが好きなアルバムだよね?」
「そう。よく覚えてんじゃん」
「まあね♪」
なんて調子にのっていると
「ま、今の目的はそれじゃないけど」
…って、やっぱり冷たすぎ!!