SWEETPAIN~冷たい旦那サマは副社長~

~蓮人side~

結局、何も出来ず挙式の日を迎えてしまった。



新会社の副社長としての仕事は山積みだったし、麻友と過ごす時間が少なったせいもある。




「…いよいよ、お前も結婚か…」



俺達家族は控室で挙式までの時間を過ごしていた。

親父はソファに座り込み煙草を吸いながらタキシード姿の俺を眺める。



母さんは唯一の孫・匠(タクミ)を抱っこ。



母さんの隣に座るのは兄嫁の美華さんが座っていた。




「新会社は順調のようだな」



「まぁーおかげさまで」


「やはり、バックボーンにあの帝和銀行を選んだのが正解だな」


「そうですね…」


「そう簡単に…会社は潰れない」


「親父…不吉なコトを言わないでくれ」



「俺よりも出世したよな…蓮人」



兄貴が俺を恨めしそうに見つめる。



「肩書きだけな」



俺は謙遜して返した。






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