弟系男子が『弟』をやめた時。


「宇美瀬くん、どうしたの?

なんか体育で怪我したとか?」



テーピングならこっちにあったよー、

とか言いながら保健室の棚を勝手に

ごそごそと漁る。



あれ、ないな。

あ、私が頬のテーピングで使い切ったわ。



いやはや、申し訳ないなー

なんて思っていると。



「いや、俺怪我して

保健室来たんじゃなくて…。」




宇美瀬くんは焦ったように弁解した。



「え、あ、さぼりにきたの?

ならベッドあっちのやつ空いてるよーっ」



「あー、いや、そうでもなくて…。」



なぬ。

さぼりじゃない、だと…
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