弟系男子が『弟』をやめた時。
「とりあえず、女子慣れしてないなら
永澤からだんだんハードル上げてったら
意外と克服できるかもしれないよー。」
永澤相手に顔赤くするとか一生の恥だって、
とか笑いながら言ってるけど、
あれ、何だか目から汗が出てきたわ。
辛いわ。
「…違うけど」
なんか宇美瀬くんがぼそっと呟いたけど
私は涙を止めるのに必死だった。
───「うん、じゃあ私のアドバイス聞いて
ちゃんと頑張ってね!更なるハーレムだよ!
あ、あと、お見舞いありがとねーっ。」
「…うん。お大事に。」
その後何個か役に立つのか立たんのか
よく分からん永澤流女子慣れアドバイスをして
宇美瀬くんを保健室から送り出した。
宇美瀬くんが保健室の扉に手をかけ
ガラリと横にひく。
…と。
扉の向こうには
男バレ集団がたむろっていた。