弟系男子が『弟』をやめた時。
一試合目が終わり少し休憩をはさむと、
また続けて二試合目が始まる。
───まぁ、いつもバレーやってんだから
そんなきつくはないけどな。
ペットボトルに入った水を
浴びるように飲んで
俺はぐいっと口を拭った。
───冬なのに、暑いっつの。
思わず眉を寄せて溜め息をひとつ、つく。
「うわ、えろい
なんと悩ましげな顔で溜め息をつくんだ。」
…それが、永澤さんの第一声だった。