弟系男子が『弟』をやめた時。
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「はーい、
配るもんあるんでとりあえず配りまーす。
みんな考えてねー。」
ホームルームで高岡ちゃんが
やる気のなさ全開で配ったもの。
それは、文化祭の委員決めのプリントだった。
わお、タイムリー。
「えーと、読んだら分かると思うけど
文化祭の実行委員決めたいと思います。」
全員に回ったのを確認すると、
高岡ちゃんは教壇で頬杖をつきながら
読み始める。
「えー、文化委員は
例年通り各クラスから男女一名ずつ。
何も委員やってない奴の中から
出てもらおうと思っています。
…ちなみに、
委員当たってない奴、手ー上げて。」
私は周りを見渡しながらそっと手を挙げる。
…ざっと、10人くらい。
「じゃーそん中から決めんぞ。
委員の仕事な主にクラス展示のしきり。
何やるかとか分担とか
まぁそこらへんを中心になって
クラスを動かしてもらう。
後は金の管理。ついで俺の雑用。
だいたいそんな感じな。
放課後残って話し合いとか結構あるから
大変だとは思う。
それでもやりたいっていう奴は
挙手お願いしまーす。」
高岡ちゃんのやる気ない説明が終わり
教室がざわざわと騒がしくなる。