弟系男子が『弟』をやめた時。
えー、やる?
どーしよー…
やりたかったわーっ
ざわめきだした教室の中、私は考える。
…ここで青春しなければ
きっと私の高校生活には華がない。
別にいいじゃない!柚乃!
相手が悠里じゃなくても
例えどんな男子であろうと、
楽しいに違いないわ!
あ、皆永澤の名前覚えてる?
ゆのね、ゆの。
ちなみに、
最初らへんに一回しか出てきてないから。
────よし、決めた!
実行委員になろう!
私は意を決して勢いよく手を挙げた。
「「はい」」
瞬間、後悔した。
「お、同時だなー。
いいじゃん。なんか息ピッタリそうで。
2人ともケンカしないようにな。」
高岡ちゃんの言葉に、
皆が私たちを見てどっと笑う。
『永澤・眞樹原』
高岡ちゃんの生気のない字が
黒板に白色のチョークで記された。