弟系男子が『弟』をやめた時。





*********************






「…何で俺、永澤と2人で残ってんの。」




「知らんわ。こっちが訊きたいわ。」






目の前で思いっきりため息を吐かれたら


こっちだってやる気がなくなる。








…この目の前のプリントを片づけるのに。





私はどちゃっと机の上に散乱している


プリントの束を見て、思わず頭を抱えた。








『実行委員の仕事、No.1 俺の雑用。』



放課後になり、高岡ちゃんがそう言って

私たちに手渡したもの。




溜まりに溜まった提出プリントの数々。



『それ、俺の担当してる奴らのだから

ホッチキスでとめてまとめといて。』




じゃねー、といって手を振りながら

教室を出て行った高岡ちゃんがいなくなり

今に至る。













< 56 / 72 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop