First love〜約束〜
私は二人の優しさが身に染みて、思わず泣いてしまった。
「やだ、リオ!泣かないでよ〜?」
「私たち親友なんだから、支え合うのは当たり前でしょ?」
「あ、ありがとう……」
私なんかのことを親友って言ってくれるなんて…。
今までそんな子いなかった。
小学生のときは、地味で勉強も運動もできなくて、男子にいじめられていたし、その上、人気者の春斗の幼馴染だったから、女子にも嫌われていたし。
中学校に入ってからは、孤立したくないから、必死に派手なキャラを演じて、絵理沙たちとつるんでいたし。
初めてできた親友。
気を使わなくても、ありのままの私を受け止めてくれる。
落ち込んでいるときには、一緒に泣いてくれる。
嬉しいときには自分のことのように喜んでくれる。
そんな彼女たちがいるから、私はどんなに辛いことがあっても乗り越えられる。
「本当にありがとう!」
私はもう一回、二人に笑顔で言った。