失恋のち恋
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告白後、帰ってきた私はいきなり、友達の優実にタックルする。
「どうした、ひな?」
嗚咽を漏らしながら、泣いてる私をそっと抱きしめる。
「失恋……した……」
そんなこと、始めから分かっていた。
ずっとずっと前から、失恋するであろう恋を追いかけていた。
自分では分かっていても、涙はわんさか瞳から溢れ出す。
そんな私を優実は何も言わず、泣き止むまで、ずっと抱きしめていてくれた。
大事な大事な友達。