失恋のち恋
***
日を改め、連れてこられたのは彼の家。
一人暮らしらしい。
ソファに通学用のリュックを放り投げる。
「本当にいいの?」
「うん。ごめん、私のわがままに付き合わせて」
「別にいいけど」
素っ気なく言う彼は、いつもとだいぶ印象が違う。
怒っているのだろうか……
こんな私に嫌気がさしたのだろうか……
彼の心情がよくわからない。
さっそく、ベットへと案内される。
私はゆっくり目を閉じ、彼に身体を預けた。
これが私の初めて。
全てを初恋の人へと捧げる。