失恋のち恋

***



「ひなちゃん、来ないかと思ったぁ~」


「別に約束してないし。帰るのにここ通るだけ」


「ひなちゃん、冷たいなぁ~」



私は彼なんかお構いなしにスタスタと歩く。


彼も並んで優雅に歩く。



歩幅の違いが恨めしい。



「ひなちゃん、俺の名前覚えてないでしょ?優斗だからね!覚えといてよ!」


「………」



彼は私の隣で永遠としゃべりだす。


あ~もう、うるさいな~



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