月夜に願いを…
「…う…ん…」
クーラが目を覚ますと、そこは見知らぬ部屋のベッドの上だった。
辺りを確認すると、そこには、本棚、タンス、冷蔵庫、煙草を吸っているルナと言う何処にでもありそうな部屋だった。
『…ん?…ルナ!?』
「お、目ぇ覚めたか?」
「…ルナ?何で!?」
クーラは急いで起き上がろうとしたが、身体に力が入らなく、更にわき腹に激痛が走ったので、再びベッドに倒れこんだ。
「馬鹿、お前4日も寝たきりだったんだぞ。あんまり無理をするな。」
ルナはそう言うと冷蔵庫の扉を開け、スポーツドリンクを取りだし、クーラに投げつけた。
クーラはそれを見事にキャッチすると、ペットボトルの箱を開けて中の液体を口に流し入れた。
「…お前この前に…」
クーラは研究所の話しを出そうとしたが、ルナはその言葉を遮った。
「この前の話しは忘れてくれ、悪かった。」
「……俺も悪かった、頭を上げてくれ。」
クーラは頭を下げるルナの頭を持ち上げた。
「ありがとう。何か食うか?」
「ていうか、ここ何処だ?」
確かにクーラは酷い空腹感を覚えたが、先に先ほどから強烈に疑問に抱いていた事を問いかけた。