月夜に願いを…
ランスはその巨大な炎に怯む事無く、右腕を前に付きだし、ルナと同じ大きさの炎を召喚して、ルナの炎に向かって放った。
ドォオオ!!
炎は巨大な音を残して、互いに消え去った。
「…じゃあ何故俺を殺そうとする?」
ランスは炎が消え去りルナを視界に捉え、また問いかけた。
ルナはその問いかけに更に額に青筋を浮かべ、ランスに飛びかかった。
「それはお前が一番わかってる事だろ!?」
ルナは右手に真っ赤な炎を纏い、ランスに殴りかかった。
だがランスはその拳を僅かに顔を横に動かし、最小限の動きで攻撃を交わした。
そして、カウンターの容量でそのまま右手でルナの頬を力強く殴った。
「…かは!」
ルナはその勢いで体が後方にぶっ飛んだ。
「…意味わかんね…」
ランスはそう呟きながら、ぶっ飛ぶルナの後方に素早く回り込み、背中に強烈な膝蹴りをかました。
「ガア!!」
ルナは何が起きたかも解らずに、次は前方に勢い良くぶっ飛んだ。
「…弱いな。」
ランスはルナの事をまるで汚物を見る様な、舐めきった目で見つめた。