月夜に願いを…
ドゴォォォン!!!
凄まじい爆発音と共に、辺りの確認が不可能な程の濃い煙りに包まれた。
「…やったか?」
ルナは、その煙りの中を目を細めて確認した。
やがて煙りが晴れてくると、そこには仰向けに転がっているランスの姿があった。
ランスは身体中をかなり深い傷に覆われながらも、その生命は途絶えていなかった。
「ちっ…何で邪魔をした…クーラ…?」
ルナは目を覚まし、両手を前に付きだしているクーラに軽く舌打ちをし、問いかけた。
クーラは、ランスに炎が直撃する瞬間にランスと炎の間に氷の壁を召喚し、ランスの命を救っていたのだ。
クーラはいまだに両手に纏っている冷気を振り払いながらルナに向かって口を開いた。
「…コイツ、さっきから意味わかんねぇ事言ってんだろ??それを聞きたくてな…」
その言葉を聞いたランスは苦しそうにルナを睨み付けながら口を開いた。
「…意味わかんねぇのはお前達だ…ろ…?何故…俺が襲われなきゃ…なんねぇ…?」