月夜に願いを…
「…グハァ!!!」
しばらくするとランスは大きく目を見開き上半身を勢い良く起き上がらせた。
「俺は…??俺って何??誰だ??ここどこだぁあ!?」
ランスは起き上がらるや否やいきなり騒ぎ始めた。
「…しっかりしろ!!お前はランスだ!!」
その言葉を聞いた瞬間、ランスは一瞬静まり、次に瞳を大きく開いた。
「俺はランス!お前はルナ!!ここは研究所!!」
ルナはその言葉を聞くと、ようやく安心し、後ろに有ったソファーにドカリと腰かけた。
「…あまりの不味さにショックを受けて記憶が一時的に飛んだんだろ。」
クーラーはその様子を顔に青アザを付けながらも冷静に解釈した。
その青アザは勿論ルナに殴られた跡である。
「ランス!お前の身体、もう大丈夫だろ?」
クーラーにそう問いかけられ、ランスは自分の身体に先ほどまでのダルさが全く無い事に気付いた。
「…そぉいや、身体は絶好調だな。」
クーラーはその言葉を聞き、小さく頷くと真剣な眼差しで口を開いた。
「じゃあ、ここからちょっと真面目な話をするぞ?」