月夜に願いを…
「…まぁ、あんまり考えても意味無いだろ!」
ルナは、先ほどまでの険しい表情を崩し、無理矢理笑顔を作った。
「…そうだな!」
クーラはそう答え、ルナと同じ様に険しい表情を崩し、口元に笑みを浮かべた。
その時…
バリィン!!
窓ガラスを豪快に割って、一人の男がルナ達の前に姿を表した。
ルナは、自分に降り注いだガラスの破片を振り払いながら男を怒鳴りつけた。
「何だ!?お前いきなり人ん家のガラス割りやがっ…」
その時、ルナはその男の姿が人間と少し違う事に気付いた。
その男は、かなり明るい金髪で、ストレートヘアー、身長は170くらいであろう。
しかし、瞳の色は明るい黄色をしていた。
「…」
男はルナ、ランス、クーラの順に足元から頭までをじっくり見つめた後に、静かに口を開いた。
「…うん。君達で間違いないね、悪いけど…」
そこまで言った時、その男の目付きが鬼の様に鋭くなった。
「…主人の命により、お前達を消さしてもらう。」
バッチィ!!
男は両手に大量の雷を纏わせ、それを三人に向けて一気に放射した。