月夜に願いを…
数日後…
クーラは傷が完全に塞がり、ルナは、ランスが飲んだ薬と同じ紫色の物体を飲んだおかげで元の状態に回復をした。
「…何で俺ん家なんだ?」
今現在、三人が居る場所はルナの家、ランスはソファーにどっかりと座り、リモコン片手にテレビを見ながら大爆笑、クーラはエアコンのリモコンで温度を調整しながらルナのベッドでくつろいでいた。
「…ぁん?」
クーラはアクビをしながら、ルナの問いかけに疑問符で返した。
「だから何で俺ん家なんだよ!?」
「しゃあねぇだろ?俺ん家は、あの訳わかんねぇ電気使いに完膚なきまで叩き潰されたんだからよ。…ファ~…」
クーラは、またしてもアクビをしながら呑気に答えた。
「じゃあ、あっこで大爆笑しているクソチビの家があるだろ!?」
ビシっと音が鳴りそうな勢いでルナの指先は、大爆笑している赤髪の男を瞬時に捉えた。
「ギャハハハハ!!…ハァ…。…ん?俺に家がある訳ねぇだろ?…ギャハハハハ!!」
ひたすら大爆笑している男を、ルナは悲しそうに横目で見つめた。
「…ホームレスかよ?」
「ギャハハハハハハハ!!ヒ~ヒヒヒヒ!!…んだと!?コラァ!!このクールナルシストがぁ!!」
「…あ?…誰がナルシストだ!?この小人がぁ!?」
「小人の何が悪い!!小人を舐めんなぁ!!」
その場で二人の壮絶な悪口の言い合いが始まった。