月夜に願いを…



「…フゥー……ん?」

熱心に資料を読んでいるクーラ、だがある文章に目を留めた。

「………ルナ…」

「あ?」

クーラに呼び掛けられたルナは、ソファーに座りながら首だけをクーラに向けた。

「…ちょっと来いよ。」

ルナは、思い腰をソファーからあげ、めんどくさそうにクーラの元に歩いていった。

「これ見ろよ。」

「ん?」

ルナは、資料の一文を指しているクーラの指を追った。

そこには、こう記されていた。


『人間の亜種、吸血鬼。吸血鬼には、更に亜種が存在する。』


「…んだと?」

ルナは、その一文を見ると食い入る様にその続きを読んだ。


< 60 / 70 >

この作品をシェア

pagetop