月夜に願いを…
「…フゥー……ん?」
熱心に資料を読んでいるクーラ、だがある文章に目を留めた。
「………ルナ…」
「あ?」
クーラに呼び掛けられたルナは、ソファーに座りながら首だけをクーラに向けた。
「…ちょっと来いよ。」
ルナは、思い腰をソファーからあげ、めんどくさそうにクーラの元に歩いていった。
「これ見ろよ。」
「ん?」
ルナは、資料の一文を指しているクーラの指を追った。
そこには、こう記されていた。
『人間の亜種、吸血鬼。吸血鬼には、更に亜種が存在する。』
「…んだと?」
ルナは、その一文を見ると食い入る様にその続きを読んだ。