月夜に願いを…
ミディアムの水色の髪に少し釣り上がった目、ほっそりとした体、身長はルナと同じくらいあるであろう。
「…」
ルナは言葉を失った。
その少年はかなりの美形、まるで作り物の様な程綺麗な顔立ちをしていた。
少年も負けじとルナをまじまじと観察した。
「へぇ…吸血鬼なんだね?」
「!!!」
ルナは驚愕した。
何故なら今、吸血鬼の最大の特徴の瞳の色を隠す為に黒のコンタクトレンズをしている
「何故…」
「わかったのかって?」
言葉を発しようとしたルナを遮り、少年はその続きであろう言葉を繋げた。
「君の事は、大体わかるよ。名前はルナ、火の吸血鬼、幻種の力を受け継がされた者…」