御主人様のお申し付け通りに
step 15 譲れないワガママ
今日は私も永田も休み。
午前中はバタバタと部屋の掃除をする。
永田の部屋の隣りの部屋が、どうやら念願の私の部屋になりそうだ。
家具屋から連絡をもらい、私の洋服ダンスを入れてもらう。
「おはようございます、家具をお届けに参りました。えっと、どちらに設置いたしましょうか?」
「じゃあ、二階に上がって右側の部屋へ、お願いします」
永田は上手に案内する。
届いた家具を、腕組みしながら見る。
「大きさは、まぁまぁだな」
「ワーイ、やっと自分の部屋が貰えるから、嬉しいなぁ。永田、ありがとう☆」
「バカ言うな、おまえの部屋は今まで通り、俺の部屋だ」
「えっ!…やだ!」
永田は私の鼻を摘まんで、
「トシコは、俺の言い付けを守らない時があるだろ?だから、その時にこの部屋でお仕置きしてやるんだよ」
私は鼻を摘ままれたまま言った。
「どんなお仕置き?」
永田は私の耳元で小さく言った。
「後から実践してみる?」
うわっ、変態笑顔!
間違いなくエッチだ。
「イヤッ」
イヤッて言いながら、どっかキュンと胸が縮んだ。
どうしよう。
永田、凄く優しい顔して私を見てる。
恥ずかしい。
胸がドキドキして、今更ながら息苦しい。
顔が熱いよ、全く。
設置された洋服タンスに、私は自分の洋服を入れる。
「他にいる物が有れば、言えよ」
「何で…」
「えっ?」
何で、こんなポリシー貫く私に優しくすんの?
あんまり優しくされると、ポリシー砕かれちゃう。
人間なんて、みんな死ぬ時は一人なのに。
こんなんじゃ、強くは生きられなくなる。
永田に優しくされると、心が砕かれて弱くなっちゃう。
「永田は私みたいな女に、よくそこまで尽くせるよね」
「俺はおまえとは、真逆な考え方してるからな」
永田は、真新しいタンスを触りながら、続けて言った。
「好きなモノには、自分の全てを費やすし、時間も何もかもを犠牲にしてもいいと思ってる。宝物は常に磨いておかなきゃ、宝物の価値がなくなるからね」
「やっぱり分からない。私は自分自身が宝物だから。自分のためにしか、生きて行きたくない」
「トシコがそうしたいなら、そうしていれば?でも俺はトシコと同じようには為れないな。だから、俺はトシコを大切にする」
午前中はバタバタと部屋の掃除をする。
永田の部屋の隣りの部屋が、どうやら念願の私の部屋になりそうだ。
家具屋から連絡をもらい、私の洋服ダンスを入れてもらう。
「おはようございます、家具をお届けに参りました。えっと、どちらに設置いたしましょうか?」
「じゃあ、二階に上がって右側の部屋へ、お願いします」
永田は上手に案内する。
届いた家具を、腕組みしながら見る。
「大きさは、まぁまぁだな」
「ワーイ、やっと自分の部屋が貰えるから、嬉しいなぁ。永田、ありがとう☆」
「バカ言うな、おまえの部屋は今まで通り、俺の部屋だ」
「えっ!…やだ!」
永田は私の鼻を摘まんで、
「トシコは、俺の言い付けを守らない時があるだろ?だから、その時にこの部屋でお仕置きしてやるんだよ」
私は鼻を摘ままれたまま言った。
「どんなお仕置き?」
永田は私の耳元で小さく言った。
「後から実践してみる?」
うわっ、変態笑顔!
間違いなくエッチだ。
「イヤッ」
イヤッて言いながら、どっかキュンと胸が縮んだ。
どうしよう。
永田、凄く優しい顔して私を見てる。
恥ずかしい。
胸がドキドキして、今更ながら息苦しい。
顔が熱いよ、全く。
設置された洋服タンスに、私は自分の洋服を入れる。
「他にいる物が有れば、言えよ」
「何で…」
「えっ?」
何で、こんなポリシー貫く私に優しくすんの?
あんまり優しくされると、ポリシー砕かれちゃう。
人間なんて、みんな死ぬ時は一人なのに。
こんなんじゃ、強くは生きられなくなる。
永田に優しくされると、心が砕かれて弱くなっちゃう。
「永田は私みたいな女に、よくそこまで尽くせるよね」
「俺はおまえとは、真逆な考え方してるからな」
永田は、真新しいタンスを触りながら、続けて言った。
「好きなモノには、自分の全てを費やすし、時間も何もかもを犠牲にしてもいいと思ってる。宝物は常に磨いておかなきゃ、宝物の価値がなくなるからね」
「やっぱり分からない。私は自分自身が宝物だから。自分のためにしか、生きて行きたくない」
「トシコがそうしたいなら、そうしていれば?でも俺はトシコと同じようには為れないな。だから、俺はトシコを大切にする」