御主人様のお申し付け通りに
step 17 永田の奥様になる
ヒョイと抱きかかえて、私をソファーに押し倒した。

服を脱がしながら、永田は言った。

「俺はトシコを選んで大正解だった」

「へっ?」

「おまえは、ちゃんと俺の気持ちを理解しようと悩んでくれる…あと一歩が足りなかったから、色々と説教して悪かったな」

「そんなの普通でしょ。例え鬼畜野郎でも、鬼畜の根源を知らなきゃ、納得いかないじゃん」

私は永田を見上げる。

「俺の言う通りにしないと…」

永田のその先の言葉を、私は重なるように言った。

「自分の首を締める事になる」

「自分の首を締める事になる」

有る意味この男を理解した結果、私は自分の首を締める事になったんだけどね。

「全く、そんな言葉をいちいち真面目に間に受けるおまえは、本当に俺は可愛くて大好きだ」

永田は私の身体に密着して、首筋に何度もキスをする。

「やんっ!」

わざとらしく、エッチな声を出してやる。

「なんで?…シャワーだって済ませて有るくせに…いい匂い…」

「やだ…恥ずかしい…」

すっごい匂い嗅がれてる。

くすぐったーい!

と、横目でチラ見すると、目が合った。

メチャクチャ、セクシーな目付きで私を誘い込む。

うううっ…カッコいいから感じる。

「もぉ~、ダメだったらぁ~…」

「嘘だな…俺に食われるためにシャワー先に浴びたんだろ?…」

…やっぱり、あんたには素直になっちゃうよ。

「…うん…」

「じゃあ…遠慮なく、トシコも頂きまーす…」

ヒヤァーーッ…。

はい、頂いて下さい。

今夜は永田の特別な日だもん。

おかわりは永田の自由で、好きなだけ頂いてちょうだいな。

ギシギシとベッドが揺れる音。

永田は時間をかけて、私の身体を触って堪能していた。

こんな私を大切な宝物だなんて言ってくれて。

その宝物を永田は、一生懸命磨いてくれているように思えた。

心も身体も、磨かれて、変わっていくような気がする。

新しい自分の感情が、少しずつ現れはじめてくるのが、何となく分かる。

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