御主人様のお申し付け通りに
「でも、私は離婚したばかりだから…すぐには…」

「分かってる。もうたかが2、3ヶ月だ。それが過ぎたら、役所に提出したらいいんだよ」

あのさ…本当にこの人、強引だねぇ。

「あっ!…」

永田はいきなり大声を出すから、ビックリしたじゃんよ。

「何さ、全くもぉ~」

心臓に悪いよ、コイツ…。

「あれ、俺…昨日もしかして中で出したかも…」

「えっ?…えぇぇぇっっっ!!!」

「悪い、調子こいて記憶が曖昧だ…」

嘘だろ…。

私はそのまま、後ろにブッ倒れた。

「何だよ、その反応は」

永田は真面目だから、ちょっとだけ私の反応にムッとした。

「…何でもないです」

永田には逆らえない。

大好きな永田に逆らったら、自分の首を締める事になるから。

私は永田のスマホを、ギュッと胸に押し当てた。

そんな私の仕草を見て、永田は後ろから私を抱き締める。

「絶対、幸せにしてやるからな…」

「うん。違ったらブッ飛ばすよ?」

「いいよ」

…チュッ…

「その代わりに、俺の言う通りにしとけよ?」

…チュッ…

「してるっての…それに、これからもするし…」

…チュッ…

「おまえの御主人様は、この俺だから余所見すんなよ?」

…チュッ…

「ニャン♪ニャン♪御主人様ぁ、大好き」

…チュッ…

「おまえはもうすぐ俺の奥さんになるんだからな?俺が愛想ないぶん、ちゃんとおまえが愛嬌ふりまけよ?」

私はその響きに、ドキドキして嬉しくてたまんないから、抱き付いた。

「ニャン♪ニャン♪永田様ぁ☆もう絶対言う事聞いちゃうもんねーだ☆御主人様のお申し付け通りに致しますぅー☆」

「じゃあ、その言葉通りに…」

と、また押し倒された。
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