いつか きっと…

シャワーから出ると、濡れた髪をタオルで乾かしながらもう一度メモを見る。


遥希は、昨日連れて行ってくれた楽器店で働いていると言っていた。


きっと今頃は仕事中かもしれない。



あの夜の事。


大事なライブがあったにも関わらず、私の為に怪我までして助けてくれた遥希。


そして、あんなにも素敵な歌を聞かせてくれた。


せめて一言、ちゃんとお礼をしなければならない。


そう思いたち、携帯を手に取った。


理由など、なんでも良かったのかもしれない。

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