いつか きっと…
その後の会話は、半分上の空だったかもしれない。
遥希は明日のバイトが休みになって1日オフになったらしく、春休みが終わるとメールで嘆いていた私の言葉を思い出し電話をくれたようだった。
デートというフレーズに、ドキッとしてしまい一瞬の沈黙が遥希を不安にさせてしまったようだったけれど、もちろんその申し出を受け入れた。
私の返事を聞くと、安心したように『良かった』と小さく呟く。
それから遥希は慌てたように、『詳しい事はメールで送るとから』と言うと、バイトに遅効しちゃうと言って電話を切ってしまった。
朝のほんの数分の出来事。
あのライブの日以来、遥希には会っていない。
明日の事を考えると、今から緊張して胸が高鳴った。