いつか きっと…

何度も何度も鏡の前でチェックをしてから、少しだけ早めに家を出た。

外は暖かい春風が吹き、優しい日の光が目に眩しい。


こんな気持ちで家を出たのは初めてかもしれなかった。


遥希に会えると思うと、踏み出す足もつい早足になる。


一秒でも早く、遥希に会いたかった。


そんな思いで駅までの道のりを歩いた。


私の歩いた足跡から、花が咲き出すんじゃないかと思えるくらいの気分で。

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