いつか きっと…
公園の地面に座り込んだまま、遥希と私は、ただそこで時間が流れていくのを待った。
私の手も赤い。
「美桜、ちょっとハンカチどかしてみてよ。たぶん、もう血止まってるから。」
恐る恐る手を離すと、確かに血は止まってるみたいに見えた。
それでも手の中にはクッキリと傷があり、灯りに照らされらたびに怪しく光る。
細くて長い遥希の指が動くたびに、傷口が開くのが見えた。
乾いた血液がこびりつき、まるで人の唇を連想させる。
聞こえてくるのは、痛みをこらえ呻きかもしない。