いつか きっと…
「よし。わかった!」
遥希はそう言って一気に立ち上がると、地面にべったりと座り込んでいる私に右手を差し出してきた。
反射的にその手を掴むと、グッと引き上げられる。
スカートも、そこから伸びる2本の素足も砂にまみれて白。
軽く叩いてみると砂埃が舞うのが見えた。
「ところでさ、ここがどこなのか知ってる?」
私は無言で首を横に振った。
「じゃあ、俺達迷子だな。」
心配な事など何一つ無いと言わんばかりの、楽天的なおどけたセリフ。
私達は、ここに来た時と同じように手を繋いで公園を出た。
心配な事など何一つ無い。