いつか きっと…
ガラス張りのコンビニの前は、店内の照明で外でもかなり明るい。
歩き疲れて喉も渇いていた。
私達は何の躊躇もなく入り口に向かう。
自動ドアが2人に反応し、開け放たれた。
それなのに私は、店内に入る事ができなかった。
その場で立ち止まると、繋いでいた遥希の手を強く引っ張り引き戻す。
「どうした?」
振り返った遥希の体を、無言で指差した。
慌てて自分の体を確認している遥希の手も服も、顔や髪の毛さえも。
少し変色を始めた赤茶色の血が染めている。
自分もまた、遥希のそれと大して変わらことに気づく。
公園からここまで、街灯の少ない道を歩いて来たせいか、暗闇に同調した自分達の姿をちゃんと確認していなかったのだ。