恋色電車




「あばあさん、大丈夫?」





中々、電車に乗り込めず困っているおばあさんに手を差し伸べる。






「ありがとねぇ」




しわしわの顔をもっとしわしわにさせて微笑んだあばあさん。





なんとか電車に乗れた。







そのまま扉の近くに寄りかかる。





不意にふっと顔を上げる。







その時にあなたをばっちり見ていた私と目線が重なった。
< 110 / 291 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop