恋色電車
「少し待ってください。」
背の関係上、私が彼を見上げる形で話す。
160cmもない私にとっては、180cmあるであろう彼を見上げるのも大変
少し話しただけなのに、
もう首いたいもん。
手で首をさすりながら、厨房で向かう。
さっき彼の顔を近くで見たとき、どっかで見たような気がした。
気のせいかもしれないけど・・・
「店長。」
「ん?」
手は動かしつつ耳だけを私に預ける店長。
「弟さんと名乗る人が来てますけど」