恋色電車



ーパチン



駅にあった鏡の自分を少し睨んだ後、両手で両頬を叩いた。





シャッキとしなくちゃね!




さっきまでの暗く重い気分を晴らすように、自分に言い聞かせた。





久しぶりに鞄から音楽プレイヤーを取り出す。




久しぶりに聞くかも。





イヤホンを耳につけて、好きな音楽を流した。




そっと目を閉じて、音楽に耳を傾ける。





今は、何も考えない方がいいかも。





そのまま電車がくるのを待った。
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