恋色電車



ーキィィィ




イヤホンをして音楽を聴いていても分かる高い音。





それは、聞きなれた電車の停止音。





音楽を止め、そっとプレイヤーを鞄へしまう。






「すー・・・はぁ~~」




肺いっぱいに空気をためて、それをすべて吐き出す。




一つ、深呼吸。





ーカツン




ブーツのヒール音がやけに悲しく響いたまま、電車に乗り込んだ。
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