恋色電車
羽生さんが私にあげようとしていた飴は、
神谷さんがくれるもの同様、かわいくラッピングされたものだった。
確かに、
気持ちはすごく嬉しかった。
でも、心の中で溢れ出すほんわかしたものが
神谷さんだけでなく、やっぱり羽生さんにもあるという事。
気付いてしまったの。
神谷さんだけを想うことができなくて、
なんか申し訳なくて。
1人だけを好きになれない自分が苦しくて。
あんなこと言ったんだよね。