犬系な彼の飼い主はじめました!?
「すいません、助けて貰ったのにその彼女が好きだなんて」
「それは関係ないっしょ。…てか 俺だって憂樹のこと好きだし、だから気持ちはわかる」
柵瀬は驚いた様にこっちを見る。
「大体さ、お前は結局なんも悪くなかった訳だし。立派だった。…」
「…そういうの、反則なんですけど…」
「反則も何も今は関係無いって。柵瀬は頑張った。よく頑張ったな。よく耐えたよ」
柵瀬は向こうを向いてあぐらをかく。
「………っ、くそっ」
「ありがとな」
憂樹のおかげで俺も立ち直れた。
柵瀬の髪をくしゃっとして、立ち上がる。
「先輩」
「ん?」
「…オレ、先輩のことも大好きです。」
「俺もだよ。お前みたいなまっすぐ野郎が大好きだよ」