犬系な彼の飼い主はじめました!?
意味がわからん。
本当に。
昼を食べ終わり、廊下でぶつぶつと文句を思う。
「たく…健祐の奴」
一々俺に変なこと考えさせやがって。
その瞬間。
自分の横を、ふわっとした何かが通った。
俺は…俺は心なしか、そいつの顔を見た瞬間に顔が赤くなるのを感じる。
そいつは驚いたようにして口を開いた。
「あれ?早馬くんだったんだ、ごめんね気づかなくて」
奈田、なのか?
今の笑顔…奈田だったのか?
「真言?次移動だけど」
しかも隣にはいらない奴もついてる。
「健祐さあ…俺なんかお前怒らせた?」
「?」
「いや?俺が奈田さんと二人で話してて、それがお前の嫌がらせになるの?」
確かに。
今、確かにそれは…そういうことだ。
このタイミングで俺はこれを嫌がらせって思ったんだ。
つまりそれは、俺は…健祐に嫉妬、してたってことか。