犬系な彼の飼い主はじめました!?
「早馬くん」
その笑顔は、ただの反則だよ奈田…
「奈田は、俺を嫌ってる?」
「え?そんな訳…」
俺、何言ってんだろ。
首の後ろに手のひらを乗せる。
「なら、」
「早、馬くん?」
「なら、俺と…付き合ってみない?」
奈田の目が見開かれた。
「…え?」
「嫌、?」
「嫌じゃないけど…その、」
好きだと気づいてしまった。
渡したくないと思った。
だから、奈田に俺は────
「早馬くん…」
奈田をぎゅうっと抱き締める。
細くて、弱くて。
「早馬くん?」
そっか。この子の脳内はお花畑だっけ。
奈田は今までどんな風に過ごしてきたんだろう。
俺の気持ち
、どこにいるんだろう。