犬系な彼の飼い主はじめました!?
「先輩?」
「ん?」
「先輩は、好きな人がいますか」
この質問は未胡のためのものじゃなくて。
それがわかったのかわかってないのかはよくわからない。
けれど先輩は
小さく首を縦に振った。
その時に、トクン…と小さく心臓の音が大きくなる。
「そうですよね」
「奈田ちゃん」
「はい」
「俺は奈田ちゃんのこと、今まで近所の子だから一緒にいただけじゃない。俺は奈田ちゃんだからこそ一緒にいたんだよ」
私だから?
私だから、こそ?
意味のわかっていない私に先輩はまだ続ける。