きみと繰り返す、あの夏の世界
文化祭や体育祭の準備、その他にもやることが多い私たち生徒会のメンバーは、夏休みもほぼ毎日学園に来て顔を合わせていた。
けれど、宿題等を考慮して夏休み終了前の1週間は生徒会も完全オフに。
そのおかげで、私の宿題も無事に提出可能な状態になっている。
「宿題終わった?」
「まあね。アンタは?」
藍君の視線は景色に向けられたまま。
私は、乗車してくる学園の生徒をなんとなく見ながら答える。
「終わったよ」
「へー。バーベキューの時、宿題に追われて遅刻したアンタを見た時は絶対終わらないと思ったけど」
「うっ……。それはもう忘れて」
あれは失態だった。