きみと繰り返す、あの夏の世界
私の隣に座るのは会長で、彼は足を組むと生徒会室で出すようなハッキリとした声で話す。
「とりあえず、明日の午前中に一度訪ねてみよう」
会長の提案に、水樹先輩が僅かに首を傾けて。
「いなかった場合は?」
そう問いかけた。
会長は熟考する素振りもなく唇を開く。
「用件と連絡先を書いたメモを残して、連絡を待つ。連絡がなければまた午後に行ってみよう。最低でも日曜の昼にはここを出ないとならないからな」
その言葉に私たちは小さく頷いた。
直後、赤名君が不安げに眉を寄せる。
「今更だけど、いきなり僕らが訪ねて平気ですかね?」
それは、私も不安に思っていたことだった。