きみと繰り返す、あの夏の世界


どんな場所でも変わらないみんなの姿に、私は嬉しくなる。


ずっとずっと続いて欲しい。

先輩たちが卒業しても、たまに集まってこんな風に過ごせたらいいな。


それは、ささやかな願い。


だけど……


水樹先輩に、神隠しが起こってしまったら



ささやかな幸せさえ



望めない。



蛇口を締めると同時に、私は唇を引き結んだ──。









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