きみと繰り返す、あの夏の世界
【XXVII】夢で見た景色
アスファルトには陽炎。
空気を震わす蝉時雨と、体にまとわりつく真夏の熱。
私はそれらを感じながら、駅のホームに立っていた。
先ほど流れたアナウンスは、反対側の電車が来ることを告げていた。
私の乗る電車は5分後に到着予定。
今日は生徒会のみんなでバーベキューをする日。
開催地はひとつ隣の駅にあるキャンプ場だ。
遅刻もせず、このまま何事もなければキャンプ場には余裕を持って到着できるだろう。
私は電車を待ちながら、今日の手順を頭の中で確認。
駅に到着したらまず水樹先輩とキャンプ場で合流。
その後、近くにあるスーパーへ買い出しに。
キャンプ場に戻ったら、管理棟で受付を済ませ、みんなが集まるまで待機。