きみと繰り返す、あの夏の世界
「したよ。だって、俺を変えてくれた」
水樹先輩は嬉しそうに微笑みながら……
「俺に、こんなに最高の未来までくれた」
私を腕の中に閉じ込めた。
「ありがとう、真奈ちゃん」
告げながらきつく、音がするくらいに強く抱き締められて。
「私こそ、ありがとう。水樹先輩」
大好きな人の体温を体いっぱいで感じながら、背中に腕を回した。
やっと、追いついた。
そんな想いが溢れて、視界がじわりと歪んだ刹那──