きみと繰り返す、あの夏の世界
「楽しみにしてましたから。頑張りましょうね」
水樹先輩がにこやかに頷くと、会長が楽しそうに笑った。
「いい気合だね。さすが俺のハニー」
「会長のじゃないですアハハ」
「うっ、胸に刺さるよその言葉。だけどやっぱり嫌じゃない感覚」
会長が恍惚の表情でよろよろしていると、デッキブラシを手にした藍君がクールに一言。
「ドМっスね」
会長のマゾっ気を指摘する。
けれど会長は人差し指を左右に振って。
「ノンノン。俺はド真奈だよ」
予想してなかった冗談を口にする。
私の隣に立ってる水樹先輩が「うまいこと言うね」とか褒めてるけど、正直私は素直に褒められそうにないので苦笑いのみしていると。
「なんスかその新しい系統」
藍君が若干引き気味でと言った。
本当、なんなんだその系統は。