きみと繰り返す、あの夏の世界
【Ⅸ】小さな命の為に
──水樹先輩の様子が時々おかしい気がする。
そう思いながらも、相変わらず何も聞けないまま日々は過ぎ……
7月ももうすぐ終わる頃。
「各委員会の分は、こっちの別ページにした方が……わかりやすいだろ?」
「わ、本当だ。ありがとうございます会長」
私は今日も生徒会メンバーと生徒会室で活動していた。
今日はかなりの猛暑日。
いつもは扇風機で我慢の私たちもさすがにヘバリ、今日くらいはと冷房をつけさせてもらっている。
その為、生徒会室はすごく快適で作業もはかどっていた。
そんな中、会長にアドバイスをもらっていたら。
「ちょっとごめん」
水樹先輩が、私たちの背後から声をかけてきた。