-The Real Me-
少女は家に着くと入念に手を洗った。
「なんかやだ、この感触……」
夢の中で見た映像はリアルだった。眠っている標的の胸を、両の手で力一杯握った包丁でひと突きした。
夢が覚めても手に残る感触は消えなかった。洗っても、洗っても消えなかった。
テーブルに手紙が置いてあった。
『今日も遅くなります。先に食べていて下さい。それと病院には行ったみたいで安心しました。きちんと薬を飲んで早く治すんですよ』
「お母さん…」手紙を読み終え、少し落ち込んだ。
「そうだ、あの薬のお陰でぐっすり眠れるようになった…でも代わりに……」
夕食を食べ終わると眠気がきた。最近は薬を飲まなくても眠れる様にもなってきた。
自分の部屋に戻り、着替えをしようとクローゼットを開けた。
その瞬間、そこに置かれている物体を目にした少女は凍りついた。
「な…何でこんなモノが……」
そこには、夢の中で同級生の山口理沙を殴打した金属バットが血まみれの衣服に隠れて立てられていた。
「あ…あっ……」
脈がとび、心臓の音は急激に高まる。同時に凶悪な睡魔に襲われた少女は床に倒れこんでしまった。
「なんかやだ、この感触……」
夢の中で見た映像はリアルだった。眠っている標的の胸を、両の手で力一杯握った包丁でひと突きした。
夢が覚めても手に残る感触は消えなかった。洗っても、洗っても消えなかった。
テーブルに手紙が置いてあった。
『今日も遅くなります。先に食べていて下さい。それと病院には行ったみたいで安心しました。きちんと薬を飲んで早く治すんですよ』
「お母さん…」手紙を読み終え、少し落ち込んだ。
「そうだ、あの薬のお陰でぐっすり眠れるようになった…でも代わりに……」
夕食を食べ終わると眠気がきた。最近は薬を飲まなくても眠れる様にもなってきた。
自分の部屋に戻り、着替えをしようとクローゼットを開けた。
その瞬間、そこに置かれている物体を目にした少女は凍りついた。
「な…何でこんなモノが……」
そこには、夢の中で同級生の山口理沙を殴打した金属バットが血まみれの衣服に隠れて立てられていた。
「あ…あっ……」
脈がとび、心臓の音は急激に高まる。同時に凶悪な睡魔に襲われた少女は床に倒れこんでしまった。